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ラストサムライ [2005年06月08日(水)]

●ラストサムライ

監督/製作/脚本:
エドワード・ズウィック(『戦火の勇気』)
出演:
トム・クルーズ(『マイノリティ・リポート』
渡辺謙(『T.R.Y.』
真田広之(『たそがれ清兵衛』
小雪(『スパイ・ゾルゲ』


面白かったです……ですけど、なんか物足りなく感じました。製作側が思ったよりも真摯に日本文化を扱おうとしているのは分かるのですが、所詮、アメリカ人が想像するサムライ像以上でもなく、どうにも上っ面な感は否めませんでした(その象徴は「ニンジャ」でしょうか。あれは作品世界から確実に浮いてます(笑))。

今作は完全に和風ファンタジー物語だと割り切って観る分には良く出来ていると思います。だって「それどこの国だよ」ってな村の景色はまるで『ロード・オブ・ザ・リング』。まあ、まさか本気で時代劇として観て良かったと言っている日本人がいるとは思えませんけど。


それにしても、トム君は完全に渡辺謙に食われてましたね。タイトル前にトム君の名前があることからも主演はトム君で間違いないところですが、エンドロールでは渡辺謙の名前の方が上に(多分、トム君が渡辺謙に敬意を表してたといったところでしょうけど)。

映画冒頭で先に登場するのは渡辺謙ですし、見事に着物を着こなす日本人体型のトム君は、どちらかというと真田広之とポジションは近く、渡辺謙の配下に位置しているように感じてしまいます。

とはいえ、そんなトム君のあまりの馴染み様に本格派時代劇感が損なわれずにいるという嬉しい利点も。もっと外人外人した役者で戦国時代から浮いている人物を配した方が洋画作品として「らしい」作品になったんでしょうけど、でも、そんなのはきっとくだらない代物に成り下がったでしょうからトム君で正解だったんでしょうね。


ただ、ラストは感動場面のはずなのでしょうが、私はまったく泣けなかったですねぇ(私はかなり涙もろいのですが)。というのも、最後の作戦で渡辺謙の家来たちが単なる駒扱いにしか見えなかったもので(皆が命を賭けて臨んでいるのだから仕方ないことなのですが)。

せめて死に逝く同胞を目にして苦渋の選択で駒にしているのだという渡辺謙の表情があれば良かったのですが……。ま、それは表現が無かっただけで、家来たちの気持ちはひとつだったはずなので、物語的には自己補完して納得させてます。

でも、これだけの規模の大型時代劇映画を今観られたというだけで十分かと。ただ「観ないと人生損(by感動CM)」とまではいきませんので念のため(笑)。

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