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ツバメの巣撤去報道 [2006年07月12日(水)]

(2006.07.15)一部加筆修正しました

神奈川の「箱根ホテル」でツバメの巣をヒナごと撤去したというニュースを見た。糞が落ちてきたという客の苦情で全ての巣をごっそり撤去したそうな。通報を受けた警察がホテルに出向き、それが「鳥獣保護法違反」だと知ったという。


"事件"が起きたのは6月30日。
ヒナの行方を地元の人が探したのが7月3日。

実際に撤去作業をした工務店の人間に聞くと、ヒナは事務所の裏山に放したという。しかし探してもその形跡は無し。その時、聞こえたきたかすかな鳴き声。声を頼りに探すと、そこにあったのは無造作に置かれていた土嚢袋。「まさか」と背筋が凍ったという。

土嚢袋の中には巣の残骸と死骸。
まだ息のあるヒナは21羽。
中にはまだ目も開かない生まれたての赤ちゃんも。

発見されるまでの3日間は当然餌をもらっていないこともあって衰弱しており、自然環境保全センターと地元ボランティアに保護されてからもその小さな命は14羽まで減った。


ホテル支配人は「(罪になると)知らなかったのでやってしまった」という言い回し。警察はそんなホテルに同情的だという。どうやらホテルの人間や撤去作業をした人間の"人でなし"具合は世間では大したことではないらしい。

……あのさ〜。

アンタら、犬や猫にエアガン発射したり鴨に矢を放ったりする人間を非難できんの?

命は大事だと子供に諭すことができんの?


この際、客が腹を立てたことは理解しよう。
──心が狭いけど(ボソッ)。
どんな苦情の仕方をしたかは知らないが、こうなることを考えていたのか?そして今どう思っているのか?
そしてエキセントリックな苦情に過敏に反応したホテル側。
心ある(べき)サービスのその心が腐っていては何もならない。
今回のホテル側の間違いはそもそも「ツバメの巣注意」の看板を立てておかなかったこと。たったそれだけのことなのに、苦情の後ですら考えつかなかったのか?
全てはその場所を"自然から借りている"ことを忘れた人間の愚かさ。


今回、発覚から1週間経ってやっとテレビで報道されたわけで。
こうして知ることが出来たのだからその意義はあったと思う。

でも、その報道姿勢にはちょっと疑問も。

番組では「命を軽視した酷いホテル」ではなく「身の回りには知らないだけで法律に触れる行為があるのでご注意を」というトンデモないまとめ方をしていた。何それ。番組スタッフの作り方がまず問題だけど、コメンテイターの田宮氏の良識をも疑う。


テレビ報道の後、私は情報を求めて検索し、実際にこの件に関わった方のブログ『箱根&芦ノ湖の環境問題を考えるブログ』にて詳しい経緯を知った次第。

またそこで目にした関連報告からは、今回は人の目に留まりやすい場所だったからなんとか知ることができたのだと思いしらされた。こうした命の抹殺は私たちの見えないところでは日常的に行われているらしい(駅などでは陰で確実に撤去している模様)。

巣が無くなり、子供の姿を探す親ツバメたち。
その姿を見て何も感じない人間を人間と呼べるのか?

別に昨今の嫌な事件の全てを社会のせいにするつもりはないけど、まともに見える人間がこれだけのことをしでかし、なおかつおかしいと思わずにいる社会はまともじゃないよね。


とりあえず私は一生「箱根ホテル」を利用することはないでしょう。なんか私は日常的にこうして行動範囲がどんどん狭くなっている気がする(例えば障害者施設改造の「東横イン」も一生利用しないつもりだし)。やれやれ。


『箱根&芦ノ湖の環境問題を考えるブログ』
http://blogs.dion.ne.jp/tateishi/

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