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ゲキレンジャーを玩具から考察する(その1) [2008年08月01日(金)]

獣拳戦隊ゲキレンジャーは何故失敗したのか?

一言で言えば「脚本、構成が悪い」で終わる話ですが、ここでは玩具目線で考察のようなことをしてみようと思います。


まず、なりきり系玩具から。
(私は未所有なので具体例は持ち合わせていませんが)

変身アイテムは両手グローブ型の「ゲキチャンジャー」

定番の携帯電話型からの脱却を目指したのは評価したいところですが、変身以外の玩具動作でマスター・シャーフーの音声(声:永井一郎)が流れるなど、劇中にない動作をするところは『仮面ライダー響鬼』のベルト太鼓のような玩具側の暴走を感じなくもありません。

とはいえ「変身アイテム」としてきちんと遊べる点では、とりたてて問題はないと言えるでしょう。


3人の共通武器「ゲキトンファー」

左右合わせてロングバトンに変形する武器ですが、トンファーを使いこなせる子供はまずいないでしょう。まあ新しい流れを作ろうとした点は評価するとして。

問題はここから既に始まります。

ゲキトンファーの形状パターンは2種類。トンファーはブルーが、ロングバトンはイエローが主に使用します。では、レッドは?

「俺はこっちがいい」と、さっさと次なる武器「ゲキヌンチャク」に走ってしまいます。レッドが使用しない共通武器というのもあり得ませんが、これでは子供への訴求力も半減するというものです(今回のレッドが子供に人気だったかは疑問ですが)。


そんな「ゲキヌンチャク」も酷い末路でした。

その後、イエローはゾウ型鉄球「ゲキハンマー」、ブルーはコウモリ型扇「ゲキファン」を独自の武器として手に入れます。ちなみに安全基準の問題か、この2つは正式な玩具は未発売に終わりました。

イエローとブルーの単独武器を見たレッドは、あろうことか「ヌンチャクなんかカッコ悪い」と言い出します。今まで喜んでヌンチャクを振り回していたTVの前の子供たちなどお構いなしです。

その後、レッドはサメ型刀「ゲキセイバー」を手に入れます。こちらは正式な玩具が発売されましたが、劇中では香港映画等で見かけるビョンビョンとしなる唐刀タイプだったため、子供たちにどれだけアピールできていたかは不明です。


ここで少し時間を戻して、同番組玩具に最大の激震が走った大筒武器「ゲキバズーカ」について触れましょう。

全員で担ぐ大砲は戦隊の定番必殺武器

その初登場時は「レッドが敵を食い止めている間にイエローとブルーがゲキバズーカの横をちょろちょろ触って気を送り込む」という地味な描写。じっくりコトコト=豚の角煮と理解したレッドの発射のかけ声もそのまま「豚の角煮」と叫びます。

とはいえ、この物語自体はドラマとして成立しているので問題はありません(仕上がりには問題はあれど)。


事件翌週の放送で起こりました。

バズーカ発射までの時間短縮の練習をするゲキレンジャー3人の前に敵の女幹部メレが現れます。見た目はかわいい女の子で実力的にも中の上程度の相手です。

ゲキレンジャーたちはメレにゲキバズーカを放ちます……が、なんとメレは必殺の一撃をなんなく跳ね返してしまうのです

たった1週で破られた必殺武器なんて前代未聞です。
ただでさえデザインがイマイチなバズーカ砲ですから、そりゃあ玩具は売れませんて。


中盤以降は、強化変身&新メンバー用アイテムが登場。

スーパーゲキレンジャーへの変身アイテム「スーパーゲキクロー」は手に持つ爪型武器。玩具のカラーはレッドのみ。結局、発売されたなりきり玩具は全てレッド用の物ばかり。ドラマがレッド中心だったことと奇妙に符合すると感じるのは私だけでしょうか?

4人目ゲキバイオレットの変身アイテム「ゴングチェンジャー」はブレス型の定番仕様。必殺技音など、子供が身に付けて一番楽しい玩具のはずですが、キャラクター的に子供に受けたかは微妙な感じ。

5人目ゲキチョッパーの専用武器「サイブレード」は、レッドたちの専用武器スーパーゲキクローとの合体ギミック搭載という不思議設定。玩具の連動が先にあったのでしょうが、劇中ではチョッパーにしか出来ない技をレッドが繰り出せてしまったりといった御都合展開が目立つことになります。


戦隊は「玩具の登場を如何にスムーズにこなすか」が基本です。ゲキレンジャーではこの基本が出来ていない人間がシリーズ構成をしてしまったわけです。

玩具の発売スケジュールに合わせるだけで、何も考えずに劇中にただ登場させるばかりだったために「ゲキバズーカの悲劇」は起こったと言えるでしょう。


ほとんど結論が出てますが、次はDXロボ玩具の話です。

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