ゲキレンジャーを玩具から考察する(その3) [2008年08月03日(日)]
追加戦士ゲキバイオレットの専用メカは「ゲキウルフ」。
このメカ、ゲキチーターやゲキジャガーなどと同サイズで、単独では人型にならず、変形してゲキトージャの右足となります。
同じ右足メカ・ゲキチーターとどう共存させるのかと思えば、初登場時には都合良くイエローが怪我をします。
その後、なんとゲキバイオレットは、ゲキウルフ、ゲキタイガー、ゲキジャガーの3体のゲキビーストを同時に出現させ、単独で「ゲキトージャウルフ」に合体する荒技を見せます。
これはメインメンバーが2号ロボに乗り換えた後の1号ロボの救済措置だったりするのですが、自分以外のゲキビーストを何事もないように出現させてしまうのはやり過ぎでしょう。
このゲキトージャウルフ、通常のゲキトージャとは右足の色が違うだけなので、上半身中心の画面では差異がまったく分からないという事態に陥ります。
バイオレット登場の前週に「イエローがグレる」エピソードがありましたが、そこをもっと踏み込み、「イエローがリーダーとしての資質に悩み、一時期、臨獣拳に堕ちてしまう」という展開にして、バイオレットを加えた3人戦隊にしても良かったのではないでしょうか。
『太陽戦隊サンバルカン』以来の男3人戦隊であり、メインでゲキトージャウルフを活躍させればゲキウルフ玩具ももう少し売れたように思います。
パワーアップ展開も、バイオレット登場前にメイン3人がスーパー化してしまうのは後々のパワーバランス的におかしかったので、バイオレット登場→イエロー奪還→スーパー化としても良いかもしれません。
最終ロボ「サイダイオー」(サイダイン)は単独でサイ→人型に変形し、玩具はどちらの形態でも電動歩行するという巨大アイテムです。
近年の最終ロボ玩具は「電動走行」「今までのロボと全合体」がひとつの定番。サイダイオーもゲキトージャ、ゲキファイヤーと合体させられますが、玩具と劇中では構成が微妙に異なります。
劇中の「サイダイゲキトージャ(ファイヤー)」は、サイダインの横をイエローとブルーのビーストが並走するだけですが、玩具ではその再現のためにジョイントで合体させています。
実質的に2体のビーストしか合体していない劇中描写では、正直、最終最強合体とは認めにくい。玩具のように全合体をして全ての力が集約する感覚は重要でしょう。
(余談ですが、全ビーストが集結して放つ「激激ビースト砲」が登場回にいきなり破られていたのはさすがに呆れましたっけ)
サイダイゲキトージャ(ファイヤー)時にも各武装合体は可能ですが玩具には問題点も。ファイヤー+バットは当然として、トージャ+リンライオンでも回転させると微妙にパーツが干渉してしまうので電動アクションは避けましょう。
どうもゲキレンジャー玩具は全体的に詰めが甘いという印象。
それを本編側で上手く料理することもできず、結果、玩具のプレイバリューも狭まってしまった……といったところでしょうか。
ゲキレンジャーはアニメ系脚本のノリがダメダメ。
顕著なのは15話のラスト。
赤ん坊になったレツは赤ん坊だから普通にお漏らししていただけのことを、大人に戻った際、ジャンは「お漏らしお漏らし」とレツをからかいます。ママ業に奮闘していたランであればジャンのその行為をたしなめてこそドラマが引き締まるというのにジャンの悪ふざけのまま終了。他者を侮蔑する行為を子供に見せっぱなしで、「ヒーロー番組は教育番組」という根っこの意識すら持たない脚本家は最低です。
そんなゲキレンジャーの本編、玩具、それぞれの反省点を全て踏まえて作られているのが今の『炎神戦隊ゴーオンジャー』。玩具に魅力があり、それを劇中で格好良く見せ、それが玩具への満足感をさらに高める相乗効果。
ヒーロー番組はかくありたいですね。
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