●キル・ビル Vol.1
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監督/脚本:
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クエンティン・タランティーノ
(『パルプ・フィクション』) -
出演:
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ユマ・サーマン(『パルプ・フィクション』)
ルーシー・リュー(『チャーリーズ・エンジェル』)
ダリル・ハンナ(『ブレードランナー』)
ヴィヴィカ・A・フォックス
(『インデペンデンス・デイ』)
マイケル・マドセン(『スピーシーズ』)
栗山千明(『バトル・ロワイアル』)
千葉真一(『風雲/ストームライダーズ』)
大葉健二(『宇宙刑事ギャバン』)
アニメ製作:-
プロダクションI.G(『攻殻機動隊』)
4年前、ビル率いる《毒ヘビ暗殺団》に殺された花嫁《ザ・ブライド》。しかし彼女は奇跡的に一命をとりとめた。そして、かつては毒ヘビ暗殺団の腕利きのメンバーであった彼女は自分の夫とお腹の子供を殺した者たちへの復讐の旅に出るのだった……。
まず、冒頭「ショウ・ブラザーズ」マーク&割れた音源に「……確かに奴はオタクだ」と再認識。この段階で離れる客と食い付く客が判別できます。
ミニチュアっぽい飛行機&東京の街並の微妙なチープ感も狙いだと分かる人分からない人。ブラックマスク(字幕のカトーマスクは意訳か?)や、黄色いトラックスーツ辺りの元ネタにいたっては説明不要でしょうが、そもそもああいった物に説明を求めるような人は観てて楽しいですか?
どうも「タランティーノぐらいレンタルしとかなきゃなんて」てな具合で、暴力的だけどオシャレな映画と認識されている一連の作品。しかし、今作はタラちゃんのオタク心のみで作った映画なのでオシャレと思っている人間がいたら私は白い目で見まっせ(『オースティン・パワーズ』を渋谷系みたいに持ち上げていた人間は今回もやってそうだよなぁ)。
今作は各メディアで語られる通り暴力的なのは確か。
でも、それらは既存の作品(※ホラー含む)でも見られるレベルのもの。問題はその暴力表現自体に温度差があること。
クライマックスの青葉屋での大立ち回りなんてのはもはや漫画であってタランティーノがケラケラ笑っているのが目に見えるほどですが、序盤で主人公の頭を撃ち抜く銃弾の痛さとか、トランクに詰められた人間の手を切り落とす痛さなんてのは嫌悪感がつきまとい、私は正直戸惑いました。
この辺りタランティーノが遊びまくった結果であって、それを許せるかどうかで見方も変わるはず(それ以外のオシャレ基準は認めませんてば)。私はその辺りの乖離でちょいと気持ちが離れました。
前半のまともなノリ(あくまでタランティーノ作品として)を面白いと思って観ていると、後半を漫画チックだからの一言では済ませにくいです。最初っから漫画チックであれば割り切れてたんですがね。
そんな中、女子高生用心棒《ゴーゴー夕張》にはときめきましたね。あそこまでアニメっぽいと頭が強引に切り替わります(つーか、あそこだけアニメっぽいのか)。
面白いんだけど結局はパロディ的で上っ面なだけとも言えるし。序盤の「2人目」とのバトルなどは日用品を使う点から香港映画のパロディなのは一目瞭然ですが、あんな動きでは自主映画レベル(西洋人の限界か?単なるお遊びか?)。あちらの文化なら本来ドアを開けたら銃をバーンで終わりなのに〜との思いが頭の中をぐるぐるぐるぐる回りっぱなし。
う〜ん、B級要素をA級的手法でB級のまま映像化したとでも言えばいいのかな? そんなジャンク感をして「それが面白い」という人と「だから最低」という人で評価がまっぷたつに分かれる作品なのは確かでしょうな。
(余談。パンフにウェイン町山(町山智浩)氏とギンティ小林氏の名前がぁ! うむ、確かにこの作品を任せられるのはあなたたちしかいませんわ(パンフはまるで映画秘宝状態だ(笑)))
あと個人的なとこでは、オープニングにKENJI OHBA(スペルはこうでしたっけ?)の名前を見つけてワクワクして待ってたら……そ、そんな役なのぉ? ガッカリ。そもそも千葉さんもウサン臭い寿司屋=実は服部半蔵その人役なのにアクション無しとは如何なものか?(脚本段階では主人公に剣を教える場面もあったそうですがそれでも不十分だいっ)
今作は60年代の日本映画、香港映画、アニメ(ジャパニメーション)、特撮、エクスプロイテーションの数々のエッセンスだけを楽しむ映画……だったはずが、ちょっとまともなタランティーノ味が入ったことで痛さと笑いがない混ぜになってしまった問題作。感情移入せずに観る作品かと。まともなものを期待する人は観てはいけませんゼ。