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こんにゃく入りゼリー死亡事故 [2008年10月05日(日)]

体調が戻るまでは、あんまり重い記事は書かないように
わざとしていたのだけれど・・

なんだかこれだけは、職業柄、こういう事故はもう起こって
欲しくないし、書いておきたくて・・

先日、兵庫県の男児がゼリーをのどに詰まらせて死亡した事故が
また起こってしまいました。

これで、こんにゃく入りゼリーによる窒息死事故は平成7年以降
17件目で、子供の事故としては10件目なのだそうですが・・

同様に、他国でもこのような事故が起こっていて、すでにEU、
韓国、米国ではゼリーへのこんにゃく使用を禁止しています。

今回の事故を受けて、農水省は「子供や高齢者は食べないで」と
いう警告表示を大きくすることや、子供向け菓子と分けた販売の
要請など、再発防止策を取ることを業界団体に求め、取り組み状況を
10/3までに報告するよう通達しました。

そして、業界団体側は取り組み状況を報告し、商品の表面や
カップごとに警告を入れるなど対策を示したけれども、販売継続を
確認し、商品回収も行わない方針を示しました。

ゼリーによる死亡事故が続発している状態ですが、衛生上の問題は
ないことなどから、厚生労働省も保健所も「食品衛生法の規制外」と
して、回収命令などは出しておらず、販売規制はできないのが
実情のようです。

また、加工食品の安全確保を義務づける製造物責任法(いわゆるPL法)
にも行政の規制権限の規定はなく、偽装表示もないため農水省も
是正指示や命令は出せないため、対策は業界の自主規制に
委ねられているようです。

さらに、消費者庁の業者への勧告、命令権限を定めた消費者安全法案は
今国会に提出されているようなのですが、まだ未成立で、農水省も
「対策徹底を指導するしかない」とのことです。

一方、メーカー側は、「メーカーの中でもゼリーの形状などの
工夫を徹底する社も改善が不十分な社もある」としながらも
「そのまま吸い込む食べ方に問題がある。表示で注意は
呼びかけているが、最近は大きな事故がなかったことで、
消費者の側も気の緩みがあったのではないか」とのコメントも。

また、子供や高齢者は、食べやすい大きさに切って、よくかんで
食べて欲しいとも話しているそうです。

別の意見としては、主婦連合会事務局長である佐野真理子さんは
「そもそも高齢者や子どもが食べてはいけないお菓子が
流通していること自体おかしい」というものもあります。

ところで皆様は、今回の事故についてどうお考えでしょうか?

やはり、一般世論としてメーカー側への改善、もしくは
こんにゃく入りゼリー販売の全面禁止を求める方が多いと思います。

メーカーを擁護する気はないのですが、確かにそれも必要でしょう・・

ですが、今回の事故原因製品であるマンナンライフは
以前の事故を受け、警告文を表示し、形状をハート型に変化させ、
大きさも小さくしています。

何故だか知っていますか?

もともと、寒天やゼラチンで作られたゼリーは、体温などで、
徐々に解けるのですが、こんにゃく入りゼリーはそういうことがなく
むしろ喉に付着してとれない(特に凍らせて食べた場合より付着性が
高まる)ので、警告文を表示し、空気を肺にまで取り込む気管の
閉塞を少しでも少なくする為に、ハート型にして隙間を作り、
大きさも小さくしたのです。

そして、私の経験上からも、統計上からもこういった食物の窒息事故を
こんにゃく入りゼリーよりも起こす危険性の高いものが、実は身近な
ところにあることと、それらはこんにゃく入りゼリーと違い、
全く規制されてない事をご存知でしょうか?

結果から言うと、圧倒的に多いのが「お餅」です。

現役の時、毎年お正月の時期には、何人かは必ずお餅の窒息死亡事故が
起こっていて、お年寄りにはお餅は食べさせて欲しくないね、と
同僚と話していたくらい、多かったのです。

他には、パン、ご飯、すし、あめ、だんご、おかゆ、流動食、
ゼリー、しらたきなどでしょうか・・

どれも身近なものであり、そして規制を受けてません。

少し話を変えますが、通常、食べ物を嚥下(飲み込むこと)する際は、
まず口内で噛み砕き、唾液と混ぜ合わせ、食塊(食べ物の固まり)を
つくり、そして、飲み込む際に気管の方に入らないようふたをして
食道を蠕動運動によって胃にまで運ぶのです。

で、子供の場合はその機能がまだ未発達であり、お年寄りの場合は
その機能が低下しています。

なので、子供やお年よりは成人よりも、こういった食物による
窒息事故が置きやすいのです。

私が経験した特殊な例だと、子供がよく遊ぶスーパーボールと
言うものを、あめか何かと間違え食べてしまい、それが気管に詰まって
気管支鏡という胃カメラのようなもので、とろうとしたのですが
やはり気管に付着してとれず、死亡した例もあります。

上記の食物のうち、おかゆと流動食を除くと、誤って気管に
入った場合、こんにゃく入りゼリー同様、溶ける事もなく
気管に付着してしまいます。

おかゆと流動食については、意外かもしれませんが、するっと
飲み込めてしまう為、食塊が作れなくてそのまま気管に入って
しまい、窒息事故を起こします。

回りくどくわざと書きましたが、何がいいたいかというと
こんにゃく入りゼリーを規制するだけでは窒息事故はなくならないし、
どんな食物であれ、こういった事故が起きる可能性があり、特に
子供とお年よりはその危険性が高まるという事を皆様に理解して
欲しかったのです。

ですが、生きていく以上、食物は欠かせないものです。

ならば、こういった危険性の高いものを子供やお年寄りに与える
場合、工夫をする必要があります。

付着性の高いものは、やはり小さくして与えるのがよいでしょう。
流動性の高い(おかゆ、流動食)ものには、薬局や介護用品コーナーで
売っている食物の味を変えずにとろみをつけるものがありますので
そういったものでとろみをつけ、喉に急に流れ込まないようにすると
よいと思います。

また、もし窒息事故が起こった場合、まずは応援を呼び、救急車の
手配と窒息物の除去、場合によっては心臓マッサージを分担して
救急車がくるまで行ってください。

窒息物の除去に関しては多分気管に付着しているので、出ないと
思いますので、数回試してダメなら止めてヨイデス。

まず、口の中に見えるものは除去、幼い子供の場合は、逆さづりに
して思いっきり背中を叩いてください。
お年寄りの場合は、掃除機を使うという荒業もありますが、
背中から抱えるようにして、回した両手を丁度相手のみぞおちの
ところで握り、やや前のめりにして思いっきりみぞおちを押してください。

で、数回試してダメなら、呼びかけに応じるか確認し、応じないのなら
首の喉仏から横にずらすと頚動脈と言って主に脳に血液を送る
大きな血管が走っているので、脈があるか確認してください。

もし脈がなければすぐに心臓マッサージを行ってください。
胸を押す場所はあばら骨の上、乳首の高さ位でこの場合ヨイデス。

子供の場合だと1歳くらいまでは2本の指で、幼稚園〜小学校低学年
位であれば片手で、1分間に120回程度、回数は大体でいいですが
速いペースで胸が数センチ沈む位の強さで、お年寄りの場合は
両手をそろえて組み、大体5センチくらい沈む位の強さで押して
(この時、肘は曲げず、腰からおるような感じで体重をかけて
押してください)意識や脈が戻るまで続けてください。

人工呼吸はしても、窒息物が邪魔をして多分あんまり効果ないし
それよりも脳を守る方が大事なので、心臓マッサージ重視で
ヨイデス。

こうした救命処置の講習が、多分各消防署で定期的に無料で行われて
いるので、技術習得しておくとよいかと思います。

なんだか、長々とかきましたが、もう、こういう事故は本当に
おきて欲しく無いと思います・・

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