『暗黒街のドラゴン/電撃ストーナー(『鐵金剛大破紫陽観』)』'74年製作、監督:黄楓、主演:アンジェラ・マオ、ジョージ・レイゼンビー、高城丈二ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー台湾では香港密輸ルートからの麻薬汚染を防ぐ為、ひとりの女性捜査官を極秘裏に潜入させることになった。それがアンジェラで、香港に潜入するや麻薬王の高城丈二に近づき情報を探り始めた。高城丈二は「新東宝」(東宝の労働争議の末に生まれた別会社)出身の映画俳優で、菅原文太や高宮敬二と同期。三人とも紳士服モデル出身で、当時の日本人俳優の中ではスラリと背が高く、「新東宝」ではこの三人を"ハンサム・タワーズ"と名付けて売り出した。高城丈二が香港でこの映画を撮影していた'73年頃、日本では『仁義なき戦い』の大ヒットにより同期の菅原文太が大ブレイク、高宮敬二も同期の縁で出演させて貰っていた。ひとり道をはずれた高城丈二は、遠く香港の空の下で何を思ったか?ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーオーストラリアの刑事ジョージ・レイゼンビーは恋人を麻薬組織にさらわれた。必死で探し当てた女は、ヤク中の上ヒッピーグループのカリスマ黒人によって性奴隷にされた挙げ句に殺された。怒りのあまり黒人を吊るし上げると、香港からの麻薬ルートが浮上。大もとの組織を潰し恋人の仇をとるため香港へ飛んだ。ジョージ・レイゼンビーは『死亡的遊戯』に出演する予定だったことと、ジミーさんの『スカイハイ』そして本作で有名になったが、実は007映画で・・・・・って、こりゃ紹介の仕方が逆だな。英イオンプロ製作の『007』シリーズで(イオンプロの)初代ジェームス・ボンド役ショーン・コネリーの後を受けて、シリーズ6作目『女王陛下の007』においてボンド役に。しかし、公開当時はボンド=コネリーのイメージが強かったし、スタッフ受けも悪く一本で降板、映画もヒットしなかった。しかし今日では比較的原作に忠実なこの映画を高く評価する人は多い。なお007の香港での通称は"鐵金剛"である。原題が『鐵金剛』なのはレイゼンビーに合わせてのもの。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー香港に降り立ったレイゼンビーを待ち受けていたのは、高城丈二の部下のサモハンとベティ・ティンペイ(
3/18日記参照)である。(この三人は『死亡的遊戯(死亡遊戯)』繋がり。)後の「洪家班」のメンバーを従えたサモは暴力担当、もちろんティンペイはお色気担当である。飴と鞭、両面作戦でレイゼンビーを追い込む。一方アンジェラは、売り子に変装したりフロッグマンになったりと大忙しだが、まったく何も掴めない。「紫陽観」という道教の寺が発行しているお札をオーストラリアで入手していたレイゼンビーは道長の楊威に面会を試みるが、とっくにバレバレのレイゼンビーは大塚剛のようにすぐ刺客に囲まれる。同じ時、物売りに扮して探りを入れていたアンジェラも「紫陽観」に目を付け、ここで信者に飲ませている霊泉が"快楽丸"と呼ばれる麻薬であることを突き止める。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーまったく接点は無いものの、お互い同じ確信に近づきつつある二人は、青空球児・好児の舞台衣装の様な格好をした黄仁植(
3/1日記参照)が経営する秘密カジノへ。ここの地下が麻薬の製造工場なのだが、明らかに『燃えよドラゴン』のハンの地下要塞のセットに少し手を加えただけの使い回しのセットにもめげず大立ち回り。罠にはまってふたりとも捕まってしまう。『フレンチコネクション2』のジミー・ドイル刑事の様に薬を打たれるが辛くも脱出、一夜空けて敵が全員出勤してきてから反撃開始。レイゼンビーと高城丈二がまったく功夫出来ないため、自然中心はアンジェラVS黄仁植へ。フルコンタクトでバシバシど突き合う師弟コンビがド迫力のアクションを見せ無事組織も壊滅。再会を約してふたりが別れたところで幕。