旧myroom(香港電影的日常 '01/2/17〜'06/1/29)より移転。

 香港映画を中心に語っていますが、基本的には何でもアリです。
 なお日記に記載の内容は、無断転載、転用はお断りいたしております。ご理解下さい。(by fake)

 ・・・・あと、リンクもフリーではないんです。すんませんなぁ。

Re:頼むぞ「秘宝」軍団! [2004年06月07日(月)]

Name:春米六
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管理人さま、みなさまはじめまして。

>注釈担当者(たぶん知野二郎大哥)などのバックアップが

知野氏の名をこの掲示板で見ようとは!知野氏というとかつての日野●一氏を思い出します。こちらの管理人さまを頂点にいくつかのサイトで功夫映画の解析が深くなされている現在となっては、底が浅く(かつ偏って)感じられます。それこそfake大哥大にバックアップしてもらえれば、ガッカリコちゃんにならないのに。




Re:また今後も宜しくです [2004年06月07日(月)]

Name:fake
Email:episodo1@iris.dricas.com
URL:http://myroom.isao.net/room164/0000001000019164

>皆さま、また今後も些細な疑問を書き込む事があろうかと思いますがその時にはご教授宜しくお願いします。

 遠慮なくどうぞ!判らない事はみんなで知恵を出し
合えば答えも見つかるものです。

>三文治がサンドイッチとは意味深なタイトルなんですね。

 フランス映画で『サンドイッチの年』というのもあ
りましたが。『三文治』にも何か意味があったんでし
ょうか?

>ところでまたも話が変わって恐縮なのですが、最近嘉禾の旧作『大路強人』『粉「骨古」髏』『凶蠍』の三本を入手しようと思っていまして、現在某ショップにてお願いしている所なんです

 『大路強人』は持っていたような?白彪の映画でし
たっけ?これはあんまり面白くなかったかなぁ。他の
ふたつは持っていないです。

>ちなみに個人的に興味があるのが韋白の『粉「骨古」髏』でして、以前『壊小子』が非常に面白かったので些か期待してますが、ただ唯一馮淬帆が監督というのが引っかかるぐらいです(前に観た『福星闖江湖』の演出を見る限りちょっと不安(笑))

 『壊小子』は入手しましたよ。(まだ見ていませんが)
『粉「骨古」髏』は私も興味ありますね。

更新 [2004年06月07日(月)]

Name:fake
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 6/7日記更新。本日は、「七小福とは何であったのか?」
のPart.2です。

「七小福とは何であったのか?・2」 [2004年06月07日(月)]

「七小福とは何であったのか?・2」ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー于占元主宰の京劇学校「中國戯劇學校」では、特に優秀な子供達を七人選び"七小福"と名乗らせた。サモ、ジャッキー、元彪などがこれに選ばれ、その模様は映画『七小福/七小福 夢に生きた子供達』でも描かれた。彼らの仲間(元奎、元華、元彬等)は後に著名な武術指導家や俳優になり、その技術力の高さが改めて見直された。"七小福"はその学校の花形スターであり、これに選ばれることが名誉なことであったとは、卒業生であるジャッキーらによって証言されている。そしてそれは生徒たちの競争心を向上させ、幼い虚栄心をくすぐるものであった。この"七小福"は常に一定の7人だったのではない。最盛期には200人もの生徒を抱えていた「中國戯劇學校」は優秀な京劇役者が有り余っていたし、旧正月など祝い事の依頼が重なる時などのために2チームいたのだ。当日のアクシデントに対する補欠を含めても、"七小福"は20人以上で編成されていたというのが常識である。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこれをジャッキーの世代に当てはめてみよう。(彼らは師匠・于占元の一字を貰って"元"を芸名としていた) 元庭(呉明才)、元龍(洪金寶)、元樓(成龍)、元華、元奎、元彪、元寶、元泰、元彬、元武、元徳、元文(孟元文)、元俊、元麟、元南、元七、元小、元福、元新、元發、これで20人だ。このうち舞台に上がるのは男6人に女1というのが普通で、元紅、元香、元甫、元秀(林秀、後の甘家鳳)などが女の子の中から選ばれていた。前回の元奎インタヴューにある「七小福で狄龍に斬りかかった・・・」というのは、この中の7人ということではなかろうか?これならばサモ、ジャッキー抜きでも可能で、元華、元彬、元徳、孟元文はショウブラに在籍していたことがあるし、元彪、元奎、元泰、元武らも一緒に出演した映画ならある。『天涯・名月・刀』『楚留香』『三少爺的劍』などがそれだ。最も彼らの顔はTVサイズの画面からはほとんど判別不能なのだが。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー彼らが映画界に身を投じたのには胡金銓(キン・フー)の影響が大きい。胡金銓が「中國戯劇學校」以外に、林正英らのいた「春秋」、程小東らのいた「東方」を含む三つの京劇学校の理事を務めていたからで、演技とアクロバットの出来る子役達は映画界から重宝がられたのである。この子役時代に彼らが出演した作品はまだまだ解明されていないが、66年の胡鵬作品『兩湖十八[金票]』には洪金寶、成龍、元彪、元華、孟元文、元香が揃って出演しているスチールが近年発見された。(これは彼らのフィルモグラフィにはどこにも載っていない作品である) 胡金銓は彼らを可愛がり、彼らもまた胡金銓を慕った。『大酔侠』に出演したのをきっかけに、胡金銓作品の武術指導を務める韓英傑の助手としてつけられる。韓英傑がハーベストと契約すると、助手の彼らも揃ってハーベスト作品で武師を務めた。同じ京劇出身者の韓英傑とは仕事がし易く、サモらがショウブラよりもハーベスト寄りになったのはそのためである。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「中國戯劇學校」を卒業(皆が皆ジャッキーのように契約満了して卒業した訳ではない)した"七小福"らは、それぞれ身の振り方を考える必要があったのだ。映画『七小福』で見るように京劇役者として食っていける時代ではなくなっていた。全員がサモにくっ付いてハーベストで仕事をしていた訳ではないのが面白い。呉明才はハーベストの仕事を少しこなした後、胡金銓に従い台湾へ居を移した。彼は最後まで胡金銓と行動を共にし、遺作となった『畫皮之陰陽法王/ジョイ・ウォンの魔界伝説/ペインテッド・スキン』では製作も務め、胡金銓死去の際には葬儀も取り仕切った。仁義の男である。サモはハーベストの武術指導兼武師として、八面六臂の活躍で同社をショウブラに匹敵する会社にまで押し上げた。学校時代の仲間への面倒見が一番良かったのもサモで、食えない時代の仲間たちに仕事を回し続けたのだ。独立心の強いジャッキーは先輩・林秀の誘いで「大地公司」に夢を賭ける。同じく独立心の強い元奎も行動を共にした。ふたりはその後、呉思遠の下で武術指導家として頭角を現していた袁和平を頼る。ここも食えずにオーストラリアへ帰ったジャッキーは羅維プロで再起し、元奎はそのまま袁和平の下で助手として働いた。(一時期だが袁奎を名乗る)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー元華、元彬、元徳、孟元文はショウブラを訪ねた。当時のショウブラには京劇出身で袁小田の弟子・唐佳が、劉家良と並ぶメインの武術指導家として君臨していたからだ。京劇出身者だから頼ったのではない。于占元の「中國戯劇學校」は優秀な京劇役者を講師として招いており、袁小田はその筆頭講師だったのだ。袁小田が于占元の弟子たちに教える代わりに、于占元は袁和平を引き取って教えていた時期があり、袁家班は"七小福"の先輩にあたるのだ。唐佳の元には袁祥仁、袁順義らがおり、元華たちはここでそれぞれ"袁"を名乗っている。于占元についてアメリカへ渡った元彪は、アメリカで食い詰めて帰港。この一番下の可愛い弟弟子は、サモの洪家班をメインに活動しつつ、ジャッキー、元奎、元華らを満遍なく訪ねて仕事をこなしている。やはり元彪も一時期だが袁彪や袁標を名乗ったことがある。元南、元七、元小、元福、元新、元發、元紅らは一緒にアメリカへ渡り、彼らが于占元から最後の"七小福"を拝命した。彼らの雄姿は、師匠・于占元が主演した『師父出馬』で確認出来る。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー戦国時代、天下分け目といわれた「関ヶ原」の戦い。東軍、西軍のいずれが雌雄を決するかは不明で、武士として家名を残す必要に迫られた大小名の一部は、親子・兄弟で東西に別れ、万が一の事態に備えた。一方が死滅しても一方の側が残るし、負けた側についていて生き残った場合も、勝った側が助けることが出来るからである。真田氏、黒田氏、伊達氏などがそうやって生き残ったのである。"七小福"たちもそうだったのではないだろうか?ショウブラは大手だったが、新興のハーベストは李小龍(ブルース・リー)を擁していたし、巨匠・胡金銓には恩義もあった。それぞれが、ハーベスト、ショウブラ、胡金銓、羅維、呉思遠他、独立プロに散らばることで、どこが勝ち残っても"兄弟"たちの再就職先に困ることはない。自分達の技量には絶対の自信を持っていた彼らだが、京劇以外何も知らない20才そこそこの若者たちが、生き抜くために考えた必死の知恵がこれだったような気がする。事実、それぞれの場所で一流となった"兄弟"たちは、再会して『A計劃/プロジェクトA』『奇謀妙計五福星/五福星』『富貴列車/上海エクスプレス』といった傑作を作った。80年代の香港映画黄金時代は、京劇という家で育った"兄弟"たちの、知恵と経験の賜物なのである。
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