更新 [2004年10月31日(日)]

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 10/31日記更新。本日は、鄭佩佩(チャン・ペイペイ)
のショウブラ引退作品『影子神鞭/空中必殺 雪原の血闘』
です。

『影子神鞭/空中必殺 雪原の血闘』 [2004年10月31日(日)]

『影子神鞭/空中必殺 雪原の血闘』'70年製作('71年説有り)、監督:羅維、主演:鄭佩佩ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこの映画は77/8/24に東京12チャンネルでTV放映された。日本題はその時のものである。ショウブラ作品がTV放映されていたというのも驚きですな。当時の状況ではショウブラ作品が劇場公開されるのも困難だったのだから。理由の一番は権利金の高さによるもので、このことが尾を引き、日本は長きに渡って東南アジアで最もショウブラと縁遠い国となってしまったのである。それにしても一体どういう経緯で輸入されたものか? テレ東が独自に輸入したものではなかろう。テレ東がせっせと放映していたB級作品ならばそれも可能だろうが、そのラインナップには他にショウブラ作品はなく、この『影子神鞭/空中必殺 雪原の血闘』のみをテレ東が買い付けるとは思えない。通常このケースはパッケージ(抱き合わせ)で行なわれるはずで、それならばテレ東は別のショウブラ作品も買い付けているはずだ。70年代のドラゴン・ブーム時でも配給会社が敬遠したショウブラだ、権利問題のややこしさからいっても、実際の買い付けはテレ東ではないだろう。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーブーム時にどこかの会社が買い付けていた、もしくはパッケージで買わされたものが何らかの理由でオクラ入りし、それをテレ東が買い取って放映した、これが一番自然な解釈ということにならないだろうか? この映画がTV放映されるまでに劇場公開されたショウブラ作品は全部で9本。(ブーム以前の60年代に『梁山伯興祝英台/梁山伯と祝英台』『江山美人』が公開されたことがある) 公開順と配給会社は以下の通り。『方世玉興洪煕官/嵐を呼ぶドラゴン』(WB)、『龍虎鬥/吼えろ!ドラゴン 起て!ジャガー』(日活)、『天下第一拳/キングボクサー大逆転』(東京第一)、『七屍金/ドラゴンVS7人の吸血鬼』(WB)、『三超人興女覇王/アマゾネス対ドラゴン世紀の激突』(ヘラルド)、『女金剛鬥狂龍女/ダイナマイト諜報部員 クレオパトラ・カジノ征服』(WB)、『金瓶雙艶/金瓶梅』(ヘラルド)、『一代巨星/実録ブルース・リーの死』(富士)、『蛇殺手/蛇姦』(富士)。 このうち複数以上輸入しているのは、WBの3本、ヘラルドの2本、富士(系列の「松竹」は後に『猩猩王/北京原人の逆襲』を公開)の2本。ヘラルド、富士がゲテモノ系を輸入していることからみて、WBが抱き合わせで買わされた様な気がしますねぇ。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー『影子神鞭/空中必殺 雪原の血闘』は鄭佩佩の引退作として71/8/6に香港で公開された。寿引退でアメリカに移住した鄭佩佩は、これを最後にしばらく香港映画界から姿を消した。ショウブラのライバル会社ゴールデン・ハーベストの要請に負けて、『鐵娃』で復帰するのは73年である。この映画が70年の製作というのには訳がある。それは監督が羅維だからで、この映画の公開された71/8月は羅維はハーベストで『鬼流星』を撮っているのだ。ハーベストが始動するのは71年からだが、69年に鄒文懐(レイモンド・チョウ)が飛び出してから旗揚げの準備は開始されており、71/1/22公開の旗揚げ作品『天龍八將』も羅維作品であることから、71年にショウブラで羅維が監督を務めることは有り得ないのだ。であるから、一部資料に記載されている『影子神鞭/空中必殺 雪原の血闘』71年製作説は脆くも崩れることとなる。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー15年前に秘宝を盗み、その時護衛をしていた羅維を殺し、江湖から姿を消した"影子神鞭"田豊。その技を受け継ぐ鄭佩佩が江湖に現れたことから、多くの人間がその行方を巡って彼女の回りに現れ始める。殺された羅維の甥・岳華、羅維と共に秘宝を護衛していた谷峯、事件の影で策動していた盗賊"燕雲十六盗"一味、王侠、李家鼎、高鳴などだ。育ての親・田豊が、江湖の極悪人として追われていることを知って驚く鄭佩佩だったが、あくまでその無実を信じ行動を開始。追われている田豊自身も真犯人を知らず、納得のいく説明が出来ないことが誤解を招くが、迫り来る敵を田豊譲りの鞭でかわしながら、江湖に秘められた謎に迫ってゆく・・・。全体のアクション場面は中々だが、導入部がもたついて話しに入り込み難いのが弱点だ。劇場公開が見送られたのはこの辺が理由だったのかも。そのもたつく理由だが、それはひとえに雪原ロケが原因だろう。西部劇タッチのオープニングから、香港映画には珍しい雪景色のロケがふんだんに登場する。"ふんだんに"とはいっても、同じロケ現場の"絵"が繰り返し登場するもので、非常に限られた"ふんだん"なのだ。雪景色が珍しかったのは解るが、そのために話の展開が疎かになっては本末転倒というものだろう。とはいえ、後半の急展開とアクションに次ぐアクションは、珍しい鞭の殺陣と共に一見の価値ある作品であることも確か。やはりTV放映がお似合いであったということか。なるべくしてなった結果、ともいえるのだ。
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