輝男 [2005年05月31日(火)]
Name:愛香
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詳細なご返答とご解説をありがとうございました。
今回も薄めのウィットを散りばめながら香港関係と
東映について進行したく思います。
>撮影は『馬哥波羅』と同時期らしいですからね。リ
>チャード・ハリスンの滞在期間等を考えてもそれは間
>違いないはずですよ。ということは・・・・。
「馬哥波羅」は未見でございますので、はっきりした事は申し上げられませんけど、劉家良のフィルモグラフィーに入ることがあっても、75年というのは判断材料として実に微妙な時期かと。
>セレステがリリースを決めているのかどうか。ショウ
>ブラは今でもうるさそうですよ。
最近の香港の雑誌でショウブラ関連の建築工事に立ち会った
方逸華が掲載されていました。どうやら風水を気にしていたようですので建築業者に対してあれこれうるさかったかもしれません。お元気そうで何よりですね。
>最初に見た東映作品は『網走番外地・北海篇』でした
>ね。まだ幼稚園でしたけど。母は東映命の人なので、幼
>少の私にも東映映画を見せておけば間違いないと、信じ
>て疑わない人だったのです。おかげで『仁義の墓場』や
>『徳川SEX禁止令』をリアルタイムで見させてもらいま
>してね。70年代の作品はほとんど見ていますよ。
東映初体験が石井輝夫の代表作で、またリアルタイムで「徳川セックス」・・・これを幼少時に見せるとは、当時としては進歩的なお母様かと思います。特に後者は非常に関心のある映画なのですよ。
きっかけは杉本美樹ですけど、「エロ将軍」と同様、本格時代劇の風情を持ちながらエロ&コメディ&反体制を絶妙にブレンドしているようですからね。
>当時の東映や、TVの子供番組を手がけていた人たちは、み
>んな反体制でした。私なんかそれが刷り込まれているせいか、
>権力と聞いただけで拒否反応が出ます。政治的には右でも左
>でもないんですが。
私も右でも左でもありませんが、権力、またはマジョリティというものに斜に構える姿勢がございます。多分、私の場合はこれまでの環境によるものでしょうが。昔の子供番組や映画が今でも心に残るのは、当時の時代の空気がその反骨精神にあると思っています。古いというだけの単なるノスタルジーでしたらとっくに忘却されていたでしょう。そういった作品群だからこそ、時代を経て再評価される価値があると思います。
>わはははは!トンチキさんはいっつもああですよ。
それは良いことを聞きました。
やはり、ご推薦は「地獄拳」シリーズですか?
お噂はかねがね伺っており、私も中途半端に興味があっても
近所にこの作品置いてないため拝見する機会がございませんでした。
しかしながら、この辺で遠出してでも借りようと思う次第です。
また、楽しみが増えましたよ。
>『ダンプ渡り鳥』は東映の日活化に、主役は東宝と
>いう奇妙な作品で印象に残りましたね。たしかツービ
>ートの映画デヴュー作だったような。
黒沢年男はトラック野郎で一番星のライバルを演じたこともありました
ので、そのキャラクターがスピンオフしなのかと子供の浅知恵で想像したところ、まったく毛色が異なり作品自体に微妙に感じた記憶があります。なるほど日活ですか。
>『トラック野郎』は最後頃の作品が『酔拳』と同時
>上映でしたね。
子供としては、「トラック野郎」と同時上映で「しめた!」と思ったものの残念ながら、この時期の作品はテンションを失っていました。
まあ数ヵ月後の「蛇拳」と「処刑遊戯」の2本立てはちょっと得した感じがありましたけど。場所は銀座の丸の内東映で、東映配給の成龍作品は大抵そこで見たものです。今となっては、こんな銀座の一等地で「忘八武士道」とか「女番長シリーズ」を当たり前のように上映してたのか・・・という奇妙な感慨があります。
>私のところでは『ミラクルカンフー阿修羅』はジャ
>ッキー映画と同時上映でした。『笑拳』『蛇拳』と三
>本立てで、初日にオールナイトで三回ずつ見ましたよ。
通常は過去の東映作品を上映するはずの系列館
の三本立てが、成龍か他のカンフー映画で占められ、
東映作品が一本の入っていないプログラムなんてこともありましたね。
82年に「帰って来たドラゴン」がリバイバル上映された際の川口東映では同時上映が「少林寺木人拳」と「死亡の塔」でして、一番古い「帰って来た」を一番面白く感じました。数ヵ月後「帰って来た」を再度見たくなり、浅草東映に行った際、他の2本が高倉健と鶴田浩二の任侠映画でしたけど、当時の私に、このジャンルを堪能するにはまだ早かったようです。
>そりゃ鈴木則文に失礼ですよ!(笑)
「せめて」という書き方が悪かったですね。
失礼いたしました。池玲子といえば、やはり鈴木則史を連想いたしますので・・・。
>これは良く出来ていますよ。ちゃんと功夫片にな
>っているところが逆に凄いですよね。もうそろそろ
>香港映画界も『悪漢探偵』の足音が聞こえてきてい
>るころで、その上で伝統功夫を盛り込めている作劇
>に驚かされます。惠英紅は勿論、小候や劉家輝にと
>っても最良の喜劇演技を披露していますね。
比較するジャンルは違っても「悪漢探偵」より「長輩」の方が
ストーリーテリング、コメディ性でも遥かに上回っているとと思いますよ。劉家良が編劇にも携わっているはずですが、この方面でも非凡なセンスを感じさせます。主役クラスの小侯は勿論、功夫の見せ場がない
劉家輝のリラックスした演技は微笑ましいものがあります。
そして「掌門人」での劉家輝の芝居もすっとぼけていて、思う存分ボケナスを演じていて実に楽しいです。当り役の三徳和尚まで披露するサービスぶり。でも弱いところがいい。
>古い劉家良のインタヴューでは功夫片女性不要論
>を唱えていた劉家良をここまで様変わりさせた惠英
>紅も大したものです。当時21才でしょ・・・大した
>もんですよ!
それは知りませんでした。確かに、それ以前の作品はどちらかと
言えば、女優は花瓶の花程度の扱いだったような。
通常の格闘アクションと違い、独特の意匠を持つ功夫の武打を演じられる点でも、元ダンサーという出自だけで結論を出せるものではないでしょうね。自ら「武術経験が無い」と語る梁家仁と同様に。
恵英紅前後にもアクションを売りにした女性は存在しますが、彼女ほど女性らしく、女性としての魅力に満ちた「本物の女性」は皆無と思われます。劉家良にとっては、その点で自己の理論を変えざるを得ないほどの発見だったのかと推測したりします。
>その方が腰が引けて良かったかも。(笑)
「愛香」ってくらいですから、突きは猫パンチですよ。
>ご覧になりましたか。この作品は良かったでしょ。彼
>等親子にとって「城市の光」は家族の輝きであるという
>作りでもありました。
香港に対し絶望し田舎に帰る決意をした両親と
「城市の光」に最後まで希望を見出そうとする子供達
の対象も上手いですね。ハッピーなのかアンハッピーなのかを
考えさせる結末も心に残ります。
>それにしてもショウブラは何で衰退していったのか分かりませんね。
>劇情片は随分と充実していたのですけど。現代アクションが今イチだ>ったのはわかるんだけど、それにしてもなぁ。
作品の充実度よりも、香港の観客が違うテイストを欲していたのでしょうかね?なんとなく、ニューカマーを応援したい心理とか。
作品とは別次元での他社のマーケティング展開等もあったかもしれませんし。
>比較文化論の立場から言えば、他国の文化を語る前に
>自国の文化を熟知するのが先でしょうね。それに比較対
>称についてのデータは複雑多岐に渡っている方が結論も
>導きやすいといえます。東映作品に限らず邦画はたくさ
>ん見たほうがいいでしょうね。サイレント期からニュー
>シネマまでの洋画もね。
邦画は、子供のことから日常的にTVで放映してため、
中途半端な年齢になった頃には、あまり興味が無かったことが悔やまれます。そして自国の文化を知るために石井輝男の時代劇(異常性愛路線ですけど)を幾つか借りてみました(網走番外地でなく、すみません)。この手の作品について、私は他サイトで既に述べられているような感想を書くのが関の山ですので、多くは語りません。それにしても、
張徹とか黄楓とか李翰祥も、これらの石井作品から引用したのではないか・・・という思いがよぎりました。さらに時代が下った王晶の「満精十大酷刑」の冒頭場面は明らかに「徳川女刑罰史」の引用ですし。
最近は「女番長」シリーズの部分的なシーンに「帰って来たドラゴン」の原型を感じたりで。今になってですが、香港の映画人はプログラムピクチャーのB面作品まで、よく見てるなぁと感服した次第であります。
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詳細なご返答とご解説をありがとうございました。
今回も薄めのウィットを散りばめながら香港関係と
東映について進行したく思います。
>撮影は『馬哥波羅』と同時期らしいですからね。リ
>チャード・ハリスンの滞在期間等を考えてもそれは間
>違いないはずですよ。ということは・・・・。
「馬哥波羅」は未見でございますので、はっきりした事は申し上げられませんけど、劉家良のフィルモグラフィーに入ることがあっても、75年というのは判断材料として実に微妙な時期かと。
>セレステがリリースを決めているのかどうか。ショウ
>ブラは今でもうるさそうですよ。
最近の香港の雑誌でショウブラ関連の建築工事に立ち会った
方逸華が掲載されていました。どうやら風水を気にしていたようですので建築業者に対してあれこれうるさかったかもしれません。お元気そうで何よりですね。
>最初に見た東映作品は『網走番外地・北海篇』でした
>ね。まだ幼稚園でしたけど。母は東映命の人なので、幼
>少の私にも東映映画を見せておけば間違いないと、信じ
>て疑わない人だったのです。おかげで『仁義の墓場』や
>『徳川SEX禁止令』をリアルタイムで見させてもらいま
>してね。70年代の作品はほとんど見ていますよ。
東映初体験が石井輝夫の代表作で、またリアルタイムで「徳川セックス」・・・これを幼少時に見せるとは、当時としては進歩的なお母様かと思います。特に後者は非常に関心のある映画なのですよ。
きっかけは杉本美樹ですけど、「エロ将軍」と同様、本格時代劇の風情を持ちながらエロ&コメディ&反体制を絶妙にブレンドしているようですからね。
>当時の東映や、TVの子供番組を手がけていた人たちは、み
>んな反体制でした。私なんかそれが刷り込まれているせいか、
>権力と聞いただけで拒否反応が出ます。政治的には右でも左
>でもないんですが。
私も右でも左でもありませんが、権力、またはマジョリティというものに斜に構える姿勢がございます。多分、私の場合はこれまでの環境によるものでしょうが。昔の子供番組や映画が今でも心に残るのは、当時の時代の空気がその反骨精神にあると思っています。古いというだけの単なるノスタルジーでしたらとっくに忘却されていたでしょう。そういった作品群だからこそ、時代を経て再評価される価値があると思います。
>わはははは!トンチキさんはいっつもああですよ。
それは良いことを聞きました。
やはり、ご推薦は「地獄拳」シリーズですか?
お噂はかねがね伺っており、私も中途半端に興味があっても
近所にこの作品置いてないため拝見する機会がございませんでした。
しかしながら、この辺で遠出してでも借りようと思う次第です。
また、楽しみが増えましたよ。
>『ダンプ渡り鳥』は東映の日活化に、主役は東宝と
>いう奇妙な作品で印象に残りましたね。たしかツービ
>ートの映画デヴュー作だったような。
黒沢年男はトラック野郎で一番星のライバルを演じたこともありました
ので、そのキャラクターがスピンオフしなのかと子供の浅知恵で想像したところ、まったく毛色が異なり作品自体に微妙に感じた記憶があります。なるほど日活ですか。
>『トラック野郎』は最後頃の作品が『酔拳』と同時
>上映でしたね。
子供としては、「トラック野郎」と同時上映で「しめた!」と思ったものの残念ながら、この時期の作品はテンションを失っていました。
まあ数ヵ月後の「蛇拳」と「処刑遊戯」の2本立てはちょっと得した感じがありましたけど。場所は銀座の丸の内東映で、東映配給の成龍作品は大抵そこで見たものです。今となっては、こんな銀座の一等地で「忘八武士道」とか「女番長シリーズ」を当たり前のように上映してたのか・・・という奇妙な感慨があります。
>私のところでは『ミラクルカンフー阿修羅』はジャ
>ッキー映画と同時上映でした。『笑拳』『蛇拳』と三
>本立てで、初日にオールナイトで三回ずつ見ましたよ。
通常は過去の東映作品を上映するはずの系列館
の三本立てが、成龍か他のカンフー映画で占められ、
東映作品が一本の入っていないプログラムなんてこともありましたね。
82年に「帰って来たドラゴン」がリバイバル上映された際の川口東映では同時上映が「少林寺木人拳」と「死亡の塔」でして、一番古い「帰って来た」を一番面白く感じました。数ヵ月後「帰って来た」を再度見たくなり、浅草東映に行った際、他の2本が高倉健と鶴田浩二の任侠映画でしたけど、当時の私に、このジャンルを堪能するにはまだ早かったようです。
>そりゃ鈴木則文に失礼ですよ!(笑)
「せめて」という書き方が悪かったですね。
失礼いたしました。池玲子といえば、やはり鈴木則史を連想いたしますので・・・。
>これは良く出来ていますよ。ちゃんと功夫片にな
>っているところが逆に凄いですよね。もうそろそろ
>香港映画界も『悪漢探偵』の足音が聞こえてきてい
>るころで、その上で伝統功夫を盛り込めている作劇
>に驚かされます。惠英紅は勿論、小候や劉家輝にと
>っても最良の喜劇演技を披露していますね。
比較するジャンルは違っても「悪漢探偵」より「長輩」の方が
ストーリーテリング、コメディ性でも遥かに上回っているとと思いますよ。劉家良が編劇にも携わっているはずですが、この方面でも非凡なセンスを感じさせます。主役クラスの小侯は勿論、功夫の見せ場がない
劉家輝のリラックスした演技は微笑ましいものがあります。
そして「掌門人」での劉家輝の芝居もすっとぼけていて、思う存分ボケナスを演じていて実に楽しいです。当り役の三徳和尚まで披露するサービスぶり。でも弱いところがいい。
>古い劉家良のインタヴューでは功夫片女性不要論
>を唱えていた劉家良をここまで様変わりさせた惠英
>紅も大したものです。当時21才でしょ・・・大した
>もんですよ!
それは知りませんでした。確かに、それ以前の作品はどちらかと
言えば、女優は花瓶の花程度の扱いだったような。
通常の格闘アクションと違い、独特の意匠を持つ功夫の武打を演じられる点でも、元ダンサーという出自だけで結論を出せるものではないでしょうね。自ら「武術経験が無い」と語る梁家仁と同様に。
恵英紅前後にもアクションを売りにした女性は存在しますが、彼女ほど女性らしく、女性としての魅力に満ちた「本物の女性」は皆無と思われます。劉家良にとっては、その点で自己の理論を変えざるを得ないほどの発見だったのかと推測したりします。
>その方が腰が引けて良かったかも。(笑)
「愛香」ってくらいですから、突きは猫パンチですよ。
>ご覧になりましたか。この作品は良かったでしょ。彼
>等親子にとって「城市の光」は家族の輝きであるという
>作りでもありました。
香港に対し絶望し田舎に帰る決意をした両親と
「城市の光」に最後まで希望を見出そうとする子供達
の対象も上手いですね。ハッピーなのかアンハッピーなのかを
考えさせる結末も心に残ります。
>それにしてもショウブラは何で衰退していったのか分かりませんね。
>劇情片は随分と充実していたのですけど。現代アクションが今イチだ>ったのはわかるんだけど、それにしてもなぁ。
作品の充実度よりも、香港の観客が違うテイストを欲していたのでしょうかね?なんとなく、ニューカマーを応援したい心理とか。
作品とは別次元での他社のマーケティング展開等もあったかもしれませんし。
>比較文化論の立場から言えば、他国の文化を語る前に
>自国の文化を熟知するのが先でしょうね。それに比較対
>称についてのデータは複雑多岐に渡っている方が結論も
>導きやすいといえます。東映作品に限らず邦画はたくさ
>ん見たほうがいいでしょうね。サイレント期からニュー
>シネマまでの洋画もね。
邦画は、子供のことから日常的にTVで放映してため、
中途半端な年齢になった頃には、あまり興味が無かったことが悔やまれます。そして自国の文化を知るために石井輝男の時代劇(異常性愛路線ですけど)を幾つか借りてみました(網走番外地でなく、すみません)。この手の作品について、私は他サイトで既に述べられているような感想を書くのが関の山ですので、多くは語りません。それにしても、
張徹とか黄楓とか李翰祥も、これらの石井作品から引用したのではないか・・・という思いがよぎりました。さらに時代が下った王晶の「満精十大酷刑」の冒頭場面は明らかに「徳川女刑罰史」の引用ですし。
最近は「女番長」シリーズの部分的なシーンに「帰って来たドラゴン」の原型を感じたりで。今になってですが、香港の映画人はプログラムピクチャーのB面作品まで、よく見てるなぁと感服した次第であります。








