旧myroom(香港電影的日常 '01/2/17〜'06/1/29)より移転。

 香港映画を中心に語っていますが、基本的には何でもアリです。
 なお日記に記載の内容は、無断転載、転用はお断りいたしております。ご理解下さい。(by fake)

 ・・・・あと、リンクもフリーではないんです。すんませんなぁ。

お知らせ [2005年09月30日(金)]

Name:fake
Email:episodo1@iris.dricas.com
URL:http://myroom.isao.net/room164/0000001000019164

 このHPを提供してもらっているisaoからこんなお
知らせがありました。

”いつもisao.netをご利用いただきありがとうございます。
この度、長らくご愛顧いただいておりました「myroom」「ch@b talk」「ch@b call」「どこでもチャット」の各サービスにつきまして2006年2月15日をもって終了し、新たに「ブログ」および「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サイト)」サービスを提供することとなりましたので、ご案内いたします。

■スケジュール

2005年12月(予定) 「ブログ」「SNS」サービス開始予定
2005年12月15日 myroomリードオンリー化(新規作成、編集ができません)
2006年 2月15日 myroom、ch@b talk、ch@b call、どこでもチャットサービス終了
※ myroomを開設されている方がブログを作成された場合、myroomの日記および掲示板のデータは、お手続きいただくことにより移行できるようにする予定です。”

 ここを使っていた理由はドリームキャストでも簡
単に使えるからで、今後の変更次第では閉鎖してし
まう可能性もあります。

 いつかはこんな日がくるのではないかとは思って
いましたが・・・・・。続けられるようだといいん
ですけどね。

更新 [2005年09月30日(金)]

Name:fake
Email:episodo1@iris.dricas.com
URL:http://myroom.isao.net/room164/0000001000019164

 9/30日記更新。本日は、新作『龍的深慮失落的
并圖/トレース・オブ・ア・ドラゴン失われた龍之系
譜』について。

『龍的深慮失落的并圖/トレース・オブ・ア・ドラゴン失われた龍の系譜』 [2005年09月30日(金)]

『龍的深慮失落的并圖/トレース・オブ・ア・ドラゴン失われた龍の系譜』'03年製作、監督:張婉[女亭]ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこの映画はジャッキー・チェンとその家族についてのドキュメンタリーである。以下、映画について知らない方のために、内容をかいつまんで載せておく。 ジャッキーの父・陳志平は、息子にも語っていなかった家族の秘密を話しておく為ジャッキーを呼び寄せる。その内容は中国史の暗部とも関係のあるもので、撮影スタッフを同行させるよう依頼した。ジャッキーは『七小福』を撮った張婉[女亭](メイベル・チャン)にこれを依頼、機材を抱えてオーストラリアに飛んだ。 従来語られていたジャッキーのバイオグラフィはこういうものだった。陳志平&陳月榮夫婦の間に生まれた一人息子は、香港で生まれたため陳港生と名づけられる。アメリカ領事館で働いていたコックの父が、領事のオーストラリア転勤に伴い移住を決意。貧しい夫婦は息子を連れて行けず、息子は于占元主宰の京劇学校「中國戯劇學校」へと預けられる。そこで10年の修行を経たジャッキーは、紆余曲折の末スターとなった・・・。 これが事実は全く違うものだった。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー父・陳志平は国民党のスパイで、対共産党や抗日活動に従事。そもそも本名を房道龍という。母・陳月榮は、最初の結婚相手が日本軍の爆撃で死亡した後、娘二人を連れて上海へ。そこで阿片の密売をして暮らすうちに名うてのギャンブラー"三姐"としてその名を轟かす。 房道龍も結婚していたが、妻は二人の息子を残し若くして癌で死亡。男手ひとつで息子を育てていた房道龍は、上海で陳月榮と出会う。彼女が阿片を売っているところを押さえたものだったが、哀れに思った房道龍はこれを見逃した。 戦争が激化していくなかで関係を深めた二人は、共産党が政権を奪取すれば元スパイの房道龍は中国には住めなくなることを予見。陳月榮にちなんで陳志平と改名、香港へと脱出する。 それぞれの子供は中国に置いていったが、親子の縁が切れてしまえば、元スパイの子供とはいえ生きて行くことだけは出来るであろうとの配慮だ。残酷だが、これは中国人の伝統的知恵でもある。 香港に落ち着いてジャッキーを得たが、結局、共産党の追求を恐れた夫婦は、そのジャッキーも京劇学校に預けてオーストラリアへ。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーここまでの話がジャッキーも知らなかった真相で、映画はそれ以降、房道龍の辿った足跡を追跡調査していく。その過程で生き別れていた息子たちとの再会があったり、戦争や文化大革命を生き抜いてきた彼等の証言が織り込まれる。 非常に良く出来たドキュメントで、最後は房道龍としてのアイデンティティを取り戻した陳志平が、房家の家系図に房道龍房仕龍(ジャッキー)房祖明(ジェシー・フォン、ジャッキーの息子)の名前を加えた所で終わる。 内容自体もショッキングなものだったが、房道龍の発言のうち、ひとつだけどうしても気になることがあった。それは長年の自分の疑問のひとつを解消するものであったし、また新たな疑問を生むものでもあった。その発言とは、"国民党のスパイをやっていて中国から逃げてきたものは大勢いる"という房道龍の述懐に続き、"お前の師傅・于占元もそうだ!彼も工作員だった・・・"と語る場面だ。 映画はそのことについては深く追求することはないのですが、これは相当に凄い発言ですよ!ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー私が以前から疑問に思っていたことのひとつに、いくら貧しいからといっても10歳の子供を連れて行けないとはどうしたことか?ということがどうしても引っかかっていた。これは、かつて中国に息子や娘たちを置いてきたように、やはり香港にジャッキーを残すことでスパイの自分に何かあったとしても、息子は助かるだろうし、京劇学校ならば身に付けた芸が彼を助けるだろうとの配慮だった(事実、そうなった)。 もうひとつの疑問は、当時香港には「中國戯劇學校」の他にも京劇学校はいくつもあったし、何故ここを選んだか?ということだった。粉菊花主宰の「春秋戯劇學校」、唐迪主宰の「東方戯劇學校」、馬承開主宰の「中華戯劇學校」がそれで、京劇学校としての格は于占元の「中國戯劇學校」が一番下だろう。 この映画を見るまでは単に月謝が安かったからなのかと推測していたが、房道龍の"彼も工作員だった・・・"との発言は、この疑問に光明を与えてくれる。房道龍がそのことを知っていたとするならば、もしもの時の連絡方法なども含めて、これほど格好の隠し場所はない。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー学校当時のジャッキーが、厳しくもされたがその半面で"王子"と呼ばれて特別扱いを受けていたと自伝にあるが、これももしかしたら于占元が事情を知っていたからだったのかも。むしろその方が辻褄は合うし、その于占元にしてからが、突如としてアメリカへ移住し、終生をその地で終えたことも含め、工作員だったという過去が関係しているように思えてならない。 まだ、ある。04/6/6,7日記「七小福とは何か?」をもう一度読み返して貰いたい。学校を卒業した七小福たちは、業界で生き抜くために学校の理事をしていた胡金銓(キン・フー)を頼った。そこから武術指導の韓英傑に助手として付き、やがて彼等は業界最大手のショウブラではなく新興のハーベストへ。 私はこの流れにも実は疑問を持ち続けていた、何故、胡金銓だったのか?と。確かに理事としての胡金銓は子供たちを可愛がり、彼等を子役として映画界に入れた恩人だ。だが、それだけで胡金銓へというのは今イチ納得しかねる。 業界には「中國戯劇學校」出身の先輩は大勢いる。師傅・于占元の娘で大女優の于素秋、ベテラン武術指導家の關正良、「中國戯劇學校」で京劇を教えていた袁小田と、その代わりに入門した袁和平など。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーここでクローズアップされるのは韓英傑の存在だ。最近のインタヴューで実は韓英傑は于占元の娘婿(相手は于素秋ではなく、次女)であったことが判明した。 これならば七小福たちが胡金銓を頼った理由も理解出来る。胡金銓は子役の面倒を見てくれる監督で、そこには師傅の娘婿・韓英傑が専属の武術指導でいた。 そしてもうひとつ彼等を繋ぐキーワードがあるのだ。ジャッキーの両親は上海で出会い、そこから香港へと逃れた。元工作員と言われた于占元も上海から香港へ。そして韓英傑も上海から香港へと渡ってきた人間なのである。 彼等全員が上海で知人であったなどというつもりはない。だが脛に傷持つ身として逃れた人間同士のネットワークはあったのではないか? 知人の知人、そのまた知人を通して築き上げられたネットワーク。それがあったからこそ、房道龍は「中國戯劇學校」という格の上では四番目の学校に、幼い我が子を預けたのではなかったろうか?『龍的深慮失落的并圖/トレース・オブ・ア・ドラゴン失われた龍の系譜』という映画はそこまでの疑問には答えてくれないが、そんなことを考えさせてくれる映画だった。
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