倉田保昭(5)『龍虎雙雄』 [2006年03月31日(金)]
倉田保昭(5)『龍虎雙雄』製作年度不明(元映像は'72年)、監督:呉思遠、主演:陳星
倉田保昭本人の言葉を引用させていただく。
「一本撮るとそれが二本になっちゃったり、別の映画とつなぎあわせちゃったり、メチャクチャやりましたからね。」(洋泉社刊「ブルース・リーと101匹ドラゴン大行進!」より抜粋)
“一本撮るとそれが二本に”!?とは一体どういうことだ!?
'74年に『神拳飛龍』という作品がある。これは、倉田が日本で出演したTVシリーズ「闘え!ドラゴン」を再編集し、90分の劇場用作品にした作品で、勿論、無断で行われた。
'76年の『方世玉傳奇/鳳舞雲天/旋風方世玉』という作品は、'72年の『方世玉/武道大連合 復讐のドラゴン』における倉田出演場面を回想シーンで使用した作品で、『方世玉傳奇/鳳舞雲天/旋風方世玉』は大五・長江影業作品、『方世玉/武道大連合 復讐のドラゴン』は張徹の南海影業作品。言うまでもないが、これも無断である。
これらはいずれも“別の映画とつなぎあわせちゃったり、メチャクチャやりましたからね”の方で、“一本撮るとそれが二本に”なってしまった例には当て嵌まらない。
倉田保昭の熱心なファンであるならば、彼の出演作品リストや、フィルモグラフィには眼を通したことがあるだろう。今回紹介する『龍虎雙雄』という作品は、過去に紹介されたことにある倉田出演リストには何処にも載っていない作品だ。そしてこの作品こそが、“一本撮るとそれが二本に”なってしまった例を示す幻のレア作品なのである。
端的に言うと、この映画は『餓虎狂龍』だ。ストーリー、場面展開などはほとんど『餓虎狂龍』と同じで、OPに数カット『餓虎狂龍』の未使用カットがあることと、ラストのVS陳星の編集が違うだけなのだ。
それでもこの映画は別物である。
『餓虎狂龍』製作時、呉思遠はまだ自分の会社・思遠影業を創設してはおらず、『蕩寇灘』製作時に製作を受け持った富國影業が製作を担当した(配給ラインは協利電影)。
だから『餓虎狂龍』は、富國電影出品、呉思遠製作・監督というのが正式クレジットとなる。
この『龍虎雙雄』は、北京語版中文クレジットのあるもので確認した。得利影業出品、出品人・何文強、監製・郭延華と、『餓虎狂龍』とは違うクレジットとなっており、監督は呉思遠とクレジットされてはいるものの、微妙な編集の違いといい、この作品が倉田のいう“一本撮るとそれが二本に”という条件を最も満たしてはいないだろうか?
作品としては『餓虎狂龍』も『龍虎雙雄』も同じ作品である為、作品についてはこれ以上の紹介は避けるが、当時の香港映画界の状況を語る倉田証言を裏付ける点で、貴重なレア作品であるためあえて紹介した次第であります。
来月も続いて倉田特集、次回は『猛虎下山』。
倉田保昭本人の言葉を引用させていただく。
「一本撮るとそれが二本になっちゃったり、別の映画とつなぎあわせちゃったり、メチャクチャやりましたからね。」(洋泉社刊「ブルース・リーと101匹ドラゴン大行進!」より抜粋)
“一本撮るとそれが二本に”!?とは一体どういうことだ!?
'74年に『神拳飛龍』という作品がある。これは、倉田が日本で出演したTVシリーズ「闘え!ドラゴン」を再編集し、90分の劇場用作品にした作品で、勿論、無断で行われた。
'76年の『方世玉傳奇/鳳舞雲天/旋風方世玉』という作品は、'72年の『方世玉/武道大連合 復讐のドラゴン』における倉田出演場面を回想シーンで使用した作品で、『方世玉傳奇/鳳舞雲天/旋風方世玉』は大五・長江影業作品、『方世玉/武道大連合 復讐のドラゴン』は張徹の南海影業作品。言うまでもないが、これも無断である。
これらはいずれも“別の映画とつなぎあわせちゃったり、メチャクチャやりましたからね”の方で、“一本撮るとそれが二本に”なってしまった例には当て嵌まらない。
倉田保昭の熱心なファンであるならば、彼の出演作品リストや、フィルモグラフィには眼を通したことがあるだろう。今回紹介する『龍虎雙雄』という作品は、過去に紹介されたことにある倉田出演リストには何処にも載っていない作品だ。そしてこの作品こそが、“一本撮るとそれが二本に”なってしまった例を示す幻のレア作品なのである。
端的に言うと、この映画は『餓虎狂龍』だ。ストーリー、場面展開などはほとんど『餓虎狂龍』と同じで、OPに数カット『餓虎狂龍』の未使用カットがあることと、ラストのVS陳星の編集が違うだけなのだ。
それでもこの映画は別物である。
『餓虎狂龍』製作時、呉思遠はまだ自分の会社・思遠影業を創設してはおらず、『蕩寇灘』製作時に製作を受け持った富國影業が製作を担当した(配給ラインは協利電影)。
だから『餓虎狂龍』は、富國電影出品、呉思遠製作・監督というのが正式クレジットとなる。
この『龍虎雙雄』は、北京語版中文クレジットのあるもので確認した。得利影業出品、出品人・何文強、監製・郭延華と、『餓虎狂龍』とは違うクレジットとなっており、監督は呉思遠とクレジットされてはいるものの、微妙な編集の違いといい、この作品が倉田のいう“一本撮るとそれが二本に”という条件を最も満たしてはいないだろうか?
作品としては『餓虎狂龍』も『龍虎雙雄』も同じ作品である為、作品についてはこれ以上の紹介は避けるが、当時の香港映画界の状況を語る倉田証言を裏付ける点で、貴重なレア作品であるためあえて紹介した次第であります。
来月も続いて倉田特集、次回は『猛虎下山』。








