第28回 iPhone web search & Location Based Serviceの今後 [2008年03月05日(水)]

[概要]

iPhoneユーザのweb検索は、従来の携帯電話の50倍に達するほど多いというZDNetの記事と、2月中旬にスペインのバルセロナで開かれたGSMの最大の展示会である。Mobile World Congress 2008の中で行われたLBS(Location Based Service)についてのパネルディスカッションの記事について、簡単に紹介したい。

「iPhoneでのGoogle検索数、他機種の50倍!」Jason D. O'Grady(Special to ZDNet.com)

iPhoneから出されるサーチ要求は、通常の携帯電話の50倍にも及び、iPhoneのデータ通信量は、他社の端末に比べ最大30倍となっている。GoogleとAT&Tが、このiPhoneユーザのインターネット使用パターンに驚いていると”AppleInsider"が報じている。
GoogleのMobile事業を率いるVic Gundotra氏は、他の端末製造メーカがAppleを模倣して、端末から簡単にwebアクセスを可能としたら、数年内に固定インターネット検索数をモバイル検索数が上回ると発言した。Deutsche Telecomによれば、iPhoneユーザの平均インターネット使用量は100MB以上で、一般的な契約ベースの顧客の30倍であるとのこと。AT&Tは、T-Mobileに代わって全米7000店のStarbucks直営店でWiFi接続を提供すると明らかにしており、これもさらにデータ使用量を押し上げるであろう。

「GSM Mobile World Congress, Barcelona:Trends in Location Based Services」February 2008 Gerry Purdy - Inside Mobile and Wireless

Session Presentations:

1.Navigating Your Way Through LBS Experiences; Michael Halbherr, Vice President, Nokia LBS

・NokiaはLBSに注力しており、数年のうちに有力なMobile Navigation Companyになる見込み
・Nokia Mapsは、車のドライブ、歩行などをサポートするとともに、現在地に係わる情報を共有する予定。
“Where I am?”、“Where are you?”などという質問を携帯電話ですると回答してくれるサービス、公共の場所を歩く人、駐車する人などへのCity Guides、歩行者への音声ガイダンスなどを盛り込む予定。

2.Location's Place in the Mobile Internet Revolution;

・Googleは、PC/Mobile Deviceを問わずこれを対象とし、世界中の情報を整理し、それを有用なものに加工し、意味あるものとしてユーザに提供する
・位置情報は、サーチ結果を適切なものにするのに重要なものと認識している
・従って、Googleは、Android、Mobile Search、Mobile Mapsなどの各種のMobile Initiativesを主導している

Panel: "Which Way to Go - the Right Technology for the Right Application"

Panelists:
◇ Ronen, (CTO, Telmap)
◇ Mark White, (Founder & CEO, Locatrix Communications)
◇ Stephen Stuut, (Chief Executive Officer, TruPosition)
◇ Tom Babin, (Knowledge Management & Discovery, Motolabs)
◇ Kanwar Chadha, (Co-founder and VP of Marketing, SiRF Technologies)

Moderator:
J. Gery Purdy, Ph.D.(VP & Chief Analyst, Mobile & Wireless, Frost & Sullivan)

パネリストの主なコメント;
・Accuracy
GPSの精度は個人向けの応用には十分であるが、高い建物などの反射によるmulti-Path問題は、サーバを使ったAssisted-GPSが必要である
・Hybrid
WiFiによるPositioning+GPS、あるいは、S5のようなindoor coverageを行うものなど、Hybrid-GPSが究極には残るのではないであろうか
・Pervasive
数年内にあらゆるデバイスで、どこでも位置を特定する$5/unitの手法が出てこよう。米国のe911のような活動がこれを促進するであろう
・PND
大画面のPNDデバイスが売れているが、パネリストの大半は、5年から7年の内にPNDは携帯電話にその地位を奪われると想定している
・Privacy
個人のPrivacyと司法当局によるアクセスニーズとのバランスが重要な課題である。位置情報提供をオフとする”Golf Option"は大半の人にとって必要。しかし、親にとって子供がどこにいるか知りたいし、司法当局も裁判所の許可の下に特定の人の追跡を求めるニーズは残っている。テロ防止とプライバシー確保のバランスをどうとるかという課題もある
・Overall
位置情報確認技術は、低価格化が進み、まもなく普及するであろう

以上

[コメント]

バルセロナのMWC2008でもiPhoneと数多くのAndroidプロトが出展されたとのことであるが、携帯電話がPCと同等のインターネットアクセス機能/性能を持つようになるのが2008年の重要なトレンドであるとすれば、最初の記事に見られるような、膨大なweb search回数と大量のデータ通信量は、Mobile Networkの大幅な変化/進歩を有無を言わさず必要としてくるであろう。 また、GPSあるいはGPS likeの携帯電話での標準装備が進んでくることが予想され、そこでは、位置情報を使った様々なサービスが生み出されるとともに、位置情報を取り込んでより効率的な広告ビジネスを可能とする一層の競争激化がLBSの分野でもたらされるであろう。 これは、日本を含むGlobalに共通な2008年から2009年にかけての大きなTrendとなるであろうことは間違いないと考えられる。

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