「地下鉄(メトロ)に乗って」 [2006年10月18日(水)]
試写会で見てきました。
「地下鉄(メトロ)に乗って」

これはやられてしまいました。
自身の境遇と重なった影響が大きかったのか、
見事に私にはツボにはまりました。
これこそ大人のファンタジー映画の
近年まれにみる良作ではないでしょうか。
最後にはいろいろな思いから、
涙があふれてきました…。

堤真一演じる主人公が、
突然昭和39年の生まれた町にタイムスリップしてしまう。
それだけならよくあるSF物語なのですが、
この「地下鉄(メトロ)に乗って」は一味(?)ちがいます。
詳しく書けば書くほど、
ネタバレのどつぼにハマッテしまうので書けませんが、
そこで主人公が出会う事になる若き日の父。
その本当の父親の思いと秘密。
何故か一緒にタイムスリップしてしまう、
岡本綾演じる恋人(愛人)との運命の結末。
いい脚本です。
そして映画として画面でグイグイ見せてくれます。

実はこの映画、
単純にタイムスリップSF物として、
ちゃんと見ていたりすると、
突っ込みどころも多々あったりするのです。
そういう意味では、
脚本上ちょっと甘いので残念。
タイムパラドックスは、
タイムトラベル映画の最大の見所ですが、
ラストは「?」が残ったままになりましたしね。
もっとも、ファンタジーだと最初から言っているので、
SF考証などは無用なのかもしれませんけどね。

>↓ここからは、
かなり私的なこの映画に対する思いです。
今年になって、父親と子との思いを描く映画が、
いやに多いな〜と思うのは私の気のせいなんでしょう。
今年、父親を亡くした私にこの映画は、
本当にきつく心に突き刺さるものがあり、
主人公と自分をダブらせる事も多くありました。
父親に反発するというのは、
息子として誕生したのなら誰にでもある経験ですよね。
私もそうで、
家業を継ぐ継がないで、
学生時代はそりゃ〜も〜進路で喧嘩したもんです。
その辺りだけでもこの映画の主人公とダブってしまいます。
…もっとも私は父と一緒に家業で働く事になり、
家業を閉めることにもなるのですけども…。
父と腹を割って、話したことあったのかな?
変に意地張って仕事場以外では、
まともに話もしたことなかったのではないかな?
なんだかこの映画の主人公と似てるな…。
この映画を見ている間に、
どんどん自分の姿と思いが
画面にダブってしまいました。
そして映画っていいな〜と。
いろいろな父の過去に出会い、
本当の父の人生や思いを知る事ができるのだから。
私も本当の父に触れてみたかったなと…。
最後近くのシーンに、
親子でのキャッチボールの場面が出てきます。
ここで完璧に私は自分と父の姿がシンクロしちゃいました。
小学生の頃、
父と近所の公園でしたキャッチボールの思い出が
私の中でよみがえりました。
同時にいろんなことを思い出してしまって、
涙があふれてきてしまいました。
(これ書きながらも、ちょっときちゃいます)
映画が終わって真っ先に考えた事、
“手が治ったら、息子とチャッチボールをしよう”と…。
とにかく、
私にはいろいろな父に対する思いを起こさせてくれる…。
…そんな映画になりました。
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