ダークナイト/The Dark Knight [2008年08月12日(火)]
キリアン・マーフィの出番は今回これだけっすか?
つーかアンソニー・マイケル・ホールはどこに出てました?
という事で。
「バットマン ビギンズ」の主要キャスト及びスタッフが再集結。
更に、「セクレタリー」のマギー・ギレンホール、「ベティ・サイズモア」のアーロン・エッカート。
そして「ブラザーズ・グリム」のヒース・レジャーを新たに加えた、新生バットマンシリーズの第二弾で御座います、と。
公式。
法外からゴッサムシティの自警に努める変態富豪バットマンに敵対して極限まで苦しめる最凶の刺客、ジョーカー、生粋の犯罪者たる彼が劇中で何度も口にする台詞。
Why so serious?
これをいわゆる厨ニ病患者の視点から意訳をすると、なんで人を殺しちゃいけないの、というお約束の定型文になりまして。
即ち。
社会秩序とは、仕組みや制度が支えているように見えるが実は、理想の上にようやく成り立っている砂上の楼閣に過ぎないのではないか。
という問題提起であり猜疑な訳ですよ。
最近の例ですとジョン・ランボーが、ジョン・マクレーンが、うるせぇ馬鹿野郎、と拳骨で以てその猜疑に対する回答を真摯に体現して見せた訳ですが。
では、我々は理想主義者に非ず、と「ハンニバル」のゲイリー・オールドマンが扮するバットマンの協力者でもある警部補に語らせた本作は、如何なる回答を示すのか。
という展開が物語のメインである事は確かなんだけれども。
映画の主役は秩序の脆弱性を暴く描写、即ち逼迫してハードなエピソードでありジョーカーの存在感で御座いまして、それらが織り成す緊張感で御座いましてそれの連続による圧迫感で御座いまして。
それは確かに凄い事にはなってるんだけれども。
しかし、単純な英雄譚、快楽原則を満たすエンタメ性を求めて観た場合はそのような作りにはなって御座いませんから、当然、ちぃとも楽しめない内容になって御座いまして。
馴染みのキャラクターの健在振り等、続話としてのお楽しみはあって。
テレビのミニシリーズ並か90分一本勝負映画ならば三本は作れそうな物語の分量は、下手すりゃ疲弊を伴うくらいの満足感を味わわせてくれて、そりゃあもう大作の風情を充分に感じさせてくれて。
原案で制作に参加しているデヴィッド・S・ゴイヤーという人は、最近こそ「ジャンパー」の脚本を手懸けたそうなんですが、そのキャリアを遡ってみますってぇと「フレディvsジェイソン」に「ダークシティ」、果ては「ドールズ2」の脚本を書いた御仁なんだそうで、それを知れた事はちょっとした発見という感じもあって嬉しく思ったりもして。
実のところは逆説的に語っているだけなんじゃないかと思わなくもないんだけれども、とまれ求道的な見せ方で以て説得力を持たせたが故に卑近だが陳腐には見えない回答を、思考にではなく感情に有効な絶望に効く薬を、提示し得たとも思うんだけれども。
さて、要約します。
なに深刻振ってんの、と思っちゃいました。
個人的適正価格 580円


