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The Signal/地球最後の男たち [2008年10月02日(木)]

テレビ、ラジオの本放送をジャックして垂れ流される信号、その影響を受けて理性を失い凶暴性を剥き出しにした人間が巷に溢れて云々、という事態、物語としてのその導入部は。

実は、小ぢんまりとして他愛のない物語の本筋を、過剰に膨らましてそして説得力を持たせて見せる為の舞台装置に過ぎなくって。

official

んで、その他愛のない本筋の内容はと言うと。

妻と、「CreepShow V」のAJ・ボーウェン演じる旦那と、妻の浮気相手、そのそれぞれの喪失と向き合う姿を描いたもの、で御座いまして。

映画としましては、事の次第をそれぞれの視点から見せる三部構成になって御座いまして。

詳細

第一部、浮気を疑っている節のある旦那がバットで友人を殴り倒す場面を目撃した妻がその現場から逃げ出すまで、を描いておりまして。

一難去ってまた一難、身の安全を脅かす出来事が矢継ぎ早に起こる、その状況を乗り越えた果てに沁み入るという形で喪失と孤独を云う、という内容で御座いまして。

まぁ、畳み込むようにして事態を見せる事によってその世界観に観客を引きずり込む事に成功しているとは思うんですが。

言うても主人公が、ちんぽに縋り付く事で自己の存在を確認しているような女ですからねぇ、それが喪失とか孤独とか、笑わせんなよ、つーハナシな訳ですけども。

第二部、取り憑かれたように妻の行方を追う旦那が狂っていく様子を描いておりまして。

それは当初、コミカルな調子で語られるんですが、逼迫するほどに酸鼻極まる展開を見せましてその果てにいよいよ、演出の要もなく有り体で既に恐怖を云うような、悲惨な実態が顕になる、と。

この流れが実にお見事で御座いまして大変に楽しませていただきまして。

でも旦那、あんたが執着している女は咥え込んだペニスの本数に自分の価値を見出すようなオサレメンヘラですぜ。

第三部、妻の浮気相手が愛とか何とか言い出しちゃうとってもロマンティックな物語、のように見えるんだけども実は物凄い皮肉に満ちていて。

何しろ、浮気相手が、愛しのおまちょさんの行方を知る男と行動を共にするんだけれども、この男がかなりの深度まで信号を喰らい込んでるらしく物凄いポンコツ具合で御座いまして。

刎ね落とされた生首の脳髄にボルトだかをぶち込んでそれを××にして××を流し込んで××を引き出す、などと大活躍を見せる始末ですよ。

とまれ、総体としましては。

愛なんかはエゴを剥き出しにしたkill each otherが如しだぜいえー、と。

理性なんかも手前にとって都合が好いだけの思い込みに過ぎないぜいえー、と。

そんな主題を湾曲的に云うような、皮肉で意地悪な作りと見えまして。

なるほど、所詮は畜生残害ならばその景品には、男根に寄り添って夢を見るようなドラマクイーンこそ上等なのかもしれませんねと思った次第、と。

詰まるところがただこの一言、面白い、と。


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